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Posted on 2017.8.20|by

昔の古いお金が出てきた!今の価値や価格は?売るといくらになるの?


タンスや押入の奥からお金が出てきたら、ちょっと得した気分になりますね。見つけたお金が1万円札だったら、嬉しくて思わず小躍りしてしまうかもしれません。

ではもし出てきたお金が、見たこともない昔の貨幣やお札だったらどうでしょう。

「今も使えるお金なのかな?」とか「ひょっとして希少価値のあるお金かも!」などと、いろいろな想像が膨らむのではないでしょうか。

本記事では、そんな気になる昔のお金の価値や売却方法などを詳しくご紹介します。プレミアが付いた古銭の相場価格にも触れますので、昔のお金を手元に置いて本文をチェックしてみてください。

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昔のお金が出てきたけどこれって普通に使える?

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古紙幣や古銭に対する価値観は人それぞれ。「見つけた昔のお金を買物に使いたい」と考える人も、数多くおられることでしょう。

お金は天下の回り物。商品に交換できてこそ、お金は本来の役目を果たすことができます。では過去に発行されていた硬貨や紙幣も、現行のお金と同じように本来の役目を果たせるのでしょうか。

答えを述べましょう。一部の昔のお金は、現行のお金と同じように使用できます。現在も使える紙幣を以下にまとめたので、チェックしてみてください。

 

現在使用できる紙幣一覧

・聖徳太子 1万円券
・新渡戸稲造 5千円券
・聖徳太子 5千円券
・夏目漱石 千円券
・伊藤博文 千円券
・聖徳太子 千円券
・岩倉具視 5百円券
・板垣退助 百円券
・聖徳太子 百円券
・高橋是清 五十円券
・国会議事堂 十円券
・彩紋 5円券
・二宮尊徳 1円券
・武内宿禰 1円券(昭和発行分、明治発行分共に使用可能)
・大黒像 1円券

現行の紙幣にはない1円券や10円券なども、商品の支払いに利用可能となっています。次に、現在も使用できる貨幣を見てみましょう。

 

現在使用できる貨幣一覧

・旧500円貨幣
・旧100円貨幣(1957年発行開始分、1959年発行開始分ともに使用可能)
・旧50円貨幣(1955年発行開始分、1959年発行開始分ともに使用可能)
・旧10円貨幣
・旧5円貨幣(1948年発行開始分、1949年発行開始分ともに使用可能)

 

1円未満の通貨は利用できない

以上を見てわかるとおり、現在も利用可能な硬貨や紙幣は通貨単位が「円」となっているものばかりです。この一方で、「銭」や「厘」を通貨単位とする硬貨および紙幣は現在使用不可となっています。

現金支払いによる取引を円滑化するために、昭和28年12月31日をもって1円以下の通貨の利用が法律で禁止されたためです。

 

…ということで、もし手元にある古い硬貨や古紙幣が上記に列挙したものに該当するなら、スーパーやコンビニの支払いに問題なく利用できます。

ただしレジの店員さんの中には、昔のお金を初めて見る人も多いはず。混乱を招くかもしれないので、古銭や古紙幣の使用はレジが混雑していないときに行うことをおすすめします。

 

高額で売れる古銭にはどんなものがある?

ここからは、どんな古銭や古紙幣が高額で取引されているのかを見てみましょう。昔のお金の市場価値は、希少度によって大きく変わります。

発行年や印刷工場の違いによって、同じ紙幣や硬貨の買取価格が数倍以上になることもめずらしくありません。

以下でご紹介する硬貨や紙幣は、特に高額で取引されているものばかり。お手元に該当するものがないか、ぜひチェックしてみてください。

 

板垣退助 50銭紙幣

1948年(昭和23年)から1953年(昭和28年)にかけて発行された50銭紙幣です。板垣退助の肖像が紙面右側に印刷されています。

古銭市場での取引価格は80円から1,500円程度。印刷工場によって価値が変わり、紙面に印刷された数字の下2桁が12となっているものが最も高額で取引されています。

 

板垣退助 100円紙幣

1953年(昭和28年)から1974年(昭和49年)にかけて発行された100円紙幣です。券面は前述の50銭紙幣と同じく板垣退助。

この100円紙幣は初期と前期、後期に分類され、初期のものが最も高額で取引されています。初期の紙幣でかつ美品であれば、取引額は3,000円〜5,000円程度

番号の最初にあるアルファベットが一桁であれば、初期のものと考えて間違いありません。

 

伊藤博文 千円紙幣

1963年(昭和38年)から1986年(昭和61年)にかけて発行された千円紙幣です。券面の肖像画は伊藤博文。

通常は額面以上の値段がつくことはありませんが、未使用品であれば5,000円程度で取引されることもあります。

また、番号の頭にあるアルファベットが一桁の紙幣は希少で、美品であれば2万円前後で取引されることも珍しくありません。

 

和気清麻呂 10円紙幣(ろ号券)

1945年(昭和20年)から1946年(昭和21年)にかけて発行された10円紙幣です。

1930年以降に発行された和気清麻呂が描かれている10円紙幣には、1次〜4次と呼ばれる4種類があります

その中でも最も価値が高いとされるのが、4次10円と呼ばれるこの「ろ号券」。券面中央に和気清麻呂が描かれているのが特徴で、美品が3万円以上の値段で取引されています。

 

和気清麻呂 10円紙幣(乙号券)

1915年(大正4年)から1939年(昭和14年)にかけて発行された10円紙幣です。

肖像画は和気清麻呂。日本銀行券としては唯一左側に肖像画が描かれている紙幣で、通常は1万円から3万円程度、未使用品だと10万円近い値段で取引されています。

 

武内宿禰 5円紙幣(丙号券)

1916年(大正5年)から1939年(昭和14年)にかけて発行された5円紙幣です。券面右側に武内宿禰、左側に宇倍神社が描かれています。

通称は「白ひげ5円」または「大正武内5円」。美品であれば2万円〜5万円、未使用品であれば9万円程度の値段で取引されています。

 

武内宿禰 5円紙幣(甲号券)

1899年(明治32年)から1939年(昭和14年)にかけて発行された5円紙幣です。武内宿禰の肖像画が中央に配置されていることから、「中央武内5円」と呼ばれています。

美品で8万円〜9万円、極美品になると30万円近い値がつくことも珍しくありません。

 

神功皇后 1円紙幣

1881年(明治14年)から1899年(明治22年)にかけて発行された1円紙幣です。

大日本帝国政府によって発行された紙幣であり、神功皇后をイメージした女性が描かれています。取引価格は美品で8万円から20万円程度。

未使用品であれば40万円ほどの値がつく場合もあります。

 

明治通宝 5円紙幣

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明治通宝 金5円札 特美

1872年(明治5年)から1899年(明治32年)にかけて発行された5円紙幣です。

額面が10円以下の明治通宝の中でも、5円紙幣は特に生産数が少なく希少。美品が30〜40万円程度で取引されています。

 

大和武尊 千円紙幣

1942年(昭和17年)から1946年(昭和21年)にかけて発行された千円紙幣です。右側に大和武尊、左側に建部大社が印刷されています。

大和武尊の千円紙幣はほとんどが政府に回収されたため、市場に出回ることは稀です。取引価格も27万円~50万円程度と高額。

もし家の中で偶然見つかったなら、かなりのお宝と思ってよいでしょう。

 

裏紫 100円紙幣

1900年(明治33年)から1939年(昭和14年)にかけて発行された100円紙幣です。

表面右側に藤原鎌足、左側に談山神社が描かれており、裏面が紫色であることから「裏紫」と呼ばれています。取引価格は50万円〜80万円程度。

100円紙幣の中でも希少性が高く、コレクターに人気のある1枚となっています。

 

分銅 5円紙幣

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1888年(明治21年)から1939年(昭和14年)にかけて発行された5円紙幣です。表面中央の特徴的なデザインから、「分銅5円」と呼ばれています。

肖像画は菅原道真。非常に希少性が高く、美品であれば50万円〜110万円程度の値がつきます。

 

表猪 10円紙幣

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1980年(明治23年)から1939年(昭和14年)にかけて発行された10円紙幣です。表面の縁にイノシシが描かれていることから、「表猪10円」と呼ばれています。

肖像画は和気清麻呂。100万円以上の値段で取引されることが多く、極美品であれば150万円以上の値がつく場合があります。

 

半銭銅貨

半銭銅貨は明治6年~21年に本位金貨の補助貨幣として作られた、200分の1円ほどの少額貨幣です。

表面に竜、裏面に半銭と表示されています。

3億枚以上が発行されたため希少価値が付きにくく、状態が良いものでも買取価格は~100円前後です。

ただし、明治10年前期に発行された「角うろこ」と呼ばれるデザインは希少性が高いため、3万円以上になることもあります。

明治3年に試作された半銭銅貨は60万円以上の破格を付ける業者も存在します。

 

和同開珎

和同開珎は708年、元明天皇の時代に秩父市黒谷で自然銅が採掘されたことをきっかけに、富本銭に続いて鋳造された、日本初の流通通貨です。

皇朝十二銭と呼ばれる銅銭のうち、最初に作られた通貨であり、唐の「開元通宝」を元にしたと言われています。

素材には銀と銅を使用しています。

比較的粗雑で厚みがあるものを「古和同」、作りが精密で薄いものを「新和同」と区分けしていて、古和同は新和同よりも高値で取引をされています。

「和」「同」「珎」の3文字で筆跡が跳ね上がっているものは「三つ跳」と呼ばれ、非常に希少価値が高く、100万円以上の値打ちをつけることもあります。

文字のタテ線が笹の葉みたいにすぼんだものを「笹手」と言います。

買取価格は「和同開珎 中字(標準銭)」120,000円、「和同開珎 三つ跳」1,100,000円、「古和同開珎 縮字」1,500,000円、「古和同開珎 笹手 (銀・銅)」2,000,000円前後です。

 

5銭アルミ青銅貨

1938年(昭和13年)から1953年(昭和28年)にかけて製造された5銭銅貨です。表面には菊と桐の紋章がデザインされています。

価値はそれほど高くなく、数百円から1,000円程度で取引されることがほとんどです。

 

稲5銭白銅貨

1897年(明治30年)から1905年(明治38年)にかけて製造された5銭白銅貨です。表面のデザインが稲であるため、「稲5銭白銅貨」と呼ばれています。

1903年に発行されたものは特に高額で取引されており、美品に10万円以上の値がつくことも珍しくありません。

ほかの発行年のものはさほど高額で取引されませんが、未使用品であれば数万円の値がつく場合があります。

 

1円銀貨

1874年(明治7年)から1914年(大正3年)にかけて発行された円形の1円銀貨です。表面に龍、裏面に「一圓」の文字が刻まれています。

明治20年までに発行されたものが特に高値で取引されており、極美品であれば50万円の値がつく場合があります。

 

海外の古銭

外国では偽造が難しい、加工しやすい、光沢があって美しい等の理由から、貨幣として金貨が流通していた歴史があります。

今回は2017年の金貨の買取相場をお知らせします。

1986年からアメリカで発行されている地金型金貨は「イーグル金貨」と呼ばれ、22カラットのため純金と比較して多少価値が下がるものの、地金レートの9割で買取をする業者が多いです。

1オンスの買取価格は約139,159円です。

同国が初めて発行した24カラットの「バッファロー金貨」143,028円です。

1979年からカナダで発行されている「メイプルリーフ金貨」は質量ごとに5種類あり、世界一の流通量を誇っています。

1オンスの買取価格は143,028円です。

1987年にイギリスが発行開始した「ブリタニア金貨」は4種類があり、裏側に国を象徴する女神ブリタニアをレリーフしているのが特徴です。

1オンスの買取価格は139,570円です。

 

韓国の古銭

韓国では高麗時代に朝元重宝、東国通宝、三韓通宝などの銅製通貨が鋳造されていました。

朝鮮時代に入ると常平通宝のような銅製通過に加えて、一圜銀貨、李花一圜銀貨、五両銀貨、一両銀貨の他、青銅製や白銅製の通貨も作られました。

おおまかな古銭の買取価格は以下の通りです。

「一両銀貨 朝鮮開國五百二年 1Yang」10,000円
「五文銅貨 大朝鮮開国四百九十七年 5文」10,000円
「十文銅貨 大朝鮮開国497年」25,000円
「二銭五分白銅貨 大韓・光武三年」40,000円
「五銭白銅貨 大韓・隆煕三年 5CHON」150,000円
「鷲五銭白銅貨 大韓光武六年 5chon」200,000円
「鷲一銭白銅貨 大韓・光武6年 1chon」250,000円
「鷲半圓銀貨 大韓・光武五年 halfwon」450,000円
「李花一圓銀貨 朝鮮開国五百二年」900,000円
「十圓 10円金貨 大韓・光武10年」1,000,000円

 

貿易銀の古銭

貿易銀は貿易取引用に発行された大型銀貨です。

西洋では15世紀後半から使われるようになりましたが、日本においての貿易銀は明治8年から明治11年まで、4回で合計3056638枚発行されたものを指します。

短期間で終了となったため非情に希少価値が高いです。

買取価格は明治9年発行の貿易銀170,000円~、鑑定書付きなら3,000,000円までのプレミアムを付けています。

明治7年の試作品は海外オークションで2,600万円~3,800万円の破格で取引をされました。

美品の貿易銀はもっと高額で買取をしてもらえる可能性を秘めています。

多量の贋作が出回っていますが、本物の大きさは38.58ミリ、重さ27.22グラムです。

海外製ならアメリカ貿易銀100,000~500,000円、メキシコ貿易銀10,000~50,000円、イギリスおよびインドシナ貿易銀1,000~10,000円と国によって差があります。

 

中国の古銭

考古学的に中国最古の王朝とされている「殷」の時代、通貨に貝を使用していたことから、「買」「購」「貨」など経済に関わる漢字には「貝」が含まれています。

青銅貨幣が統一されていなかった時代には刀の形をした刀銭、鍬の形をした布銭、蟻の鼻を形どった蟻鼻銭が流通していました。

春秋戦国時代には環銭と呼ばれる丸型に四角形の穴を開けた通貨に統一されて、唐の時代に入ると中国最初の紙幣が登場しました。

買取価格は刀銭の一種である「五字刀」800,000円、「雲南銀錠」50,000円、「咸豊通宝」40,000円、「大清銀幣」15,000円、「袁世凱1円銀貨」8,000円、「孫文1円銀貨」6,000円、「開国記念1円銀貨」5,000円など。

正式な鑑定書があれば古銭と一緒に売却してください。

1982年から発行されているパンダ金貨は1オンスあたり143,028円で取引されています。
(2017年8月現在の買取価格)

 

満州国圓

1932年~1945年に中国の東三省で満州中央銀行が発行していた通貨を満州国圓(まんしゅうこくえん)と言います。

紙幣は百圓、十圓、五圓、一圓、五角の5種類、硬貨は白銅貨幣が一角、五分の2種類、青銅貨幣が一分、五厘の2種類の全部で9種類が規定されており、1939年の改定で硬貨が一角、五分、一分、五厘の4種類になりました。

希少価値が高い満州国圓の買取価格以下の通りです。

「満州中央銀行券 甲号券 五角」1,000円
「満州中央銀行券 甲号券 1円」3,000円
「満州中央銀行券 甲号券 5円」「満州中央銀行券 甲号券 拾円」10,000円
「満州中央銀行券 甲号券 壱百円」「満州中央銀行券 改造券1円 壱圓」20,000円
「満州中央銀行百圓 丙改券 100YUAN」「満州中央銀行券 改造券10円 拾圓」50,000円
「満州中央銀行壱千圓 丙改券 1000円」240,000円前後

 

記念コインの価値は?いくらで売れるの?

記念コインを銀行へ持って行くと額面通りの金額で両替してもらえますが、時価により10万円以上をつけることもあります。

市場価値の一例を挙げますと、1964年に発行された東京オリンピック銀貨(額面100円、1,000円)に各1,000円、5,000円前後の価値があり、買取価格は各200~500円、2,000~3,000円前後です。

1997年と1998年に発行された長野オリンピック記念硬貨(額面500円、5,000円、1万円)は各1,500円、7,500円、8万円前後の価値があり、買取価格は各800円、6,000円、4万円前後です。

1万円硬貨の素材は24カラットですから、質量を地金相場に掛けてみてください。

2004年発行の日本国際博覧会記念硬貨の記念硬貨(額面500円、1,000円、1万円)は各1,200円、4,000円、8万円の価値があり、買取価格は各600円、2,000円、6万円前後です。

 

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江戸時代の古銭の価値ってどのくらいなの?

江戸時代には大判、小判、一文銭など合わせて17種類の通貨を使用していました。

大判は贈答用に作られた金貨のため、希少価値が高いだけでなく地金としても評価され、10万円以上の高額で買取をされることもあります。

同じように小判も素材が金ですが、含有量が大判より少なく、流通量が多いために5万円前後です。

大判で買取価格が高いのは「万延大判金 後藤典乗書 のし目打」2,000,000円、「天保五両判金 献上大吉」2,500,000円、「享保大判金 後藤方乗墨書」3,500,000円などです。

小判では「元文小判金 真文小判」160,000円、「享保小判金」500,000円、「慶長小判金 江戸座」1,300,000円、「元禄小判金 短元」2,500,000円あたりです。

残存枚数や日本貨幣商協同組合が発行する鑑定書の有無で大幅に価格変動します。

少しでも高く売りたいなら、複数の買取業者に骨董価値を鑑定してもらいましょう。

 

寛永通宝

寛永通宝(かんえいつうほう)は江戸時代から明治初期まで約240年間、広く庶民に流通していた銭価です。円形に四角い穴が開いている形状で銅製、鉄、真鍮製があり、全部で200種類以上が鋳造されています。

人気の寛永通宝には、裏側に「足」と書かれている銅製の「下野国足尾銭」、日立水戸の銭座で鋳造された「水戸銭」相場価格500~1,000円、銭座で最初に作られたと言われている「芝銭」などがあって、買取価格は1~500円です。

希少価値の高い寛永通宝なら、裏側に「仙」の文字が書かれている石巻銭が1,000円~10,000円、水戸藩の豪商・佐藤新助が鋳造した二水泳(にすいえい)が10,000~50,000円、「通」の字で一部が「ユ」に見える島屋文は状態が良ければ30万円前後のプレミア価格が付くこともあります。

表面と裏面がずれたエラーコインは背錯笵(はいさくはん)と呼ばれ、多少高く買取してもらえます。

 

天保通宝

天保通宝(てんぽうつうほう)は江戸時代末期から明治24年まで利用されていた通貨です。

形状は小判のような楕円形、中心部に正方形の穴が開けられており、裏面に「當百」という花押をしています。

また、文字によって本座長郭、本座細郭、本座中郭、本座広郭の4種類に判別できます。

通用銭の価値は1,000~3,000円、鋳造の型に使った母銭ですと60,000円以上のプレミアム価格が付くこともあります。

希少価値の高い天保通宝を紹介なら、天明4年に仙台藩で鋳造された地方銭の仙台銭(広郭長足宝)~12万円、長貝寶と短貝寶に分類される会津銭(広郭長足宝)~5万円、南部盛岡藩で鋳造された南部藩銭(小字)~15万円前後です。

 

一朱銀

一朱銀は江戸時代後期から明治時代に流通した長方形短冊形の銀貨です。

刻印や形で文政南鐐一朱銀、嘉永一朱銀、明治一朱銀の3種類に分けられます。

1824年に通用開始した文政南鐐一朱銀は「以十六換一兩」と表記してあります。

他に比べて鋳造年数が古いため、状態が良いものであれば12,000円前後で取引されています。

黒船来航の翌年、1853年に通用開始した嘉永一朱銀は表面9種類、裏面5種類の字体の組み合わせで35種類が確認されており、「銀」「座」「是」で筆端が跳ね上がっていると希少価値が高くなります。

お台場に大砲を築いた時期、工事夫の日当が一朱だったのでお台場銀とも呼ばれていました。

買取価格は通常の嘉永一朱銀が3,000円前後、「三ツ跳」と呼ばれるものなら10,000円前後です。

明治一朱銀は川常(かわつね)一朱銀とも呼ばれ、鋳造量が少ないものの、銀の品位が低いために5,000円前後で買取されています。

 

一分銀

一分銀は江戸時代末期に流通した銀貨です。

天保8年に鋳造が開始された「天保一分銀(古一分銀)」、慶應4年に鋳造された庄内一分銀、日米和親条約の締結後、幕府が増鋳を要求されて発行した「安政一分銀(新一分銀)」、維新政府が銀座を接収して鋳造した「貨幣司一分銀(川常一分銀)」の4種類があります。

天保一分銀と貨幣司一分銀は側面が滑らか、安政一分銀はヤスリ目になっており、庄内一分銀は表面の中央右に「庄」と表示されているため、すぐに見分けがつきます。

「座」の筆跡が跳ね上がっているものや、「座」の柱が長くなっているものは希少価値が高いです。

買取価格の目安は「安政一分銀 新一分 玉一」45,000円、「天保一分銀 古一分 長柱座」80,000円、「天保一分銀 古一分 壱分 長柱座跳分」100,000円、「庄内一分銀 跳分長柱」120,000円です。

 

新しめの貨幣や紙幣もチェックしよう

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前節では古くて価値のあるお金をご紹介しましたが、近年まで発行されていた紙幣や硬貨も高額で売却できる場合があります。

お手持ちの昔のお金が、以下の特徴のいずれかを有していないかチェックしてみてください。

・印刷にズレがある(ミスプリント)。
・お札の番号のうち5桁がゾロ目(055555,088888など)
・お札の番号が一桁(000001、000002など)
・お札の番号に規則性がある(123456,654321など)
・お札の番号がAではじまりAで終わっている
・穴の開く位置がずれている(5円硬貨、50円硬貨)

紙幣や硬貨に以上の特徴があれば、買取価格が数倍に上がる場合があります。要はもの珍しいポイントさえあれば、プレミアがついて価値が上がる可能性があるのです。

ただしレアなお金も、しわくちゃだったり汚れが酷かったりすると、一気に価値が下がります。昔のお金を見つけたら、丁寧に取扱うようにしてください。

 

昔のお金を売りたい!どこにもっていけば買取や換金できる?

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昔のお金は、換金または売却することができます。昔の紙幣や硬貨を現行のお金に換金したい場合は、最寄りの銀行で両替を申し出てください。

日本銀行が発行した紙幣および硬貨であれば、現在発行されているお金に替えてもらえます。

ただし、額面が銭や厘である貨幣は両替の対象となりません。前述のとおり、円より低い通貨単位のお金は昭和28年末をもって利用が禁止されており、銀行での両替もできないのです。

しかし、がっかりする必要はありません。銀行で両替できない少額貨幣も、売却することで現在のお金に替えることができます。

買取りに対応してくれるのは、古銭専門の買取業者。現在お金として使えない1銭アルミ貨や1厘銅貨なども、古銭買取業者なら買取りに応じてくれます。

額面が1円以上の古銭や古紙幣も、古銭買取業者で買取ってもらえますよ。

古銭や古紙幣の主な買取方法は、「店頭買取」「出張買取」「宅配買取」の3つ。

出張買取や宅配買取を利用すれば、最寄りに古銭買取業者の店舗がない方でも昔のお金を売りに出すことができます。

ただし全ての買取業者が、上記3つの買取方法に対応しているわけではないのでご注意ください。

また、昔のお金であれば確実に業者で買取ってもらえるのかというと、そうではありません。あまりに汚れている硬貨や紙幣には、1円も値段がつかない場合があります。

宅配買取を利用して値段がつかなかった場合、買取業者によっては返送手数料が利用者負担となるので注意が必要です。

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Q&A

古銭は洗浄したり磨いたりすると価値が上がるの?

古銭を長く保管していると錆びやカビが生えてしまうことがあります。

しかし、薬液で洗浄したり磨いたりすると、細かなキズが付いて価値が下がってしまいますから注意してください。

良好な保存状態を維持したいのであれば、アルバム型ペーパーコインホルダー、アクリル製コインカプセル、スラブ型コインケース、空気を完全遮断するクリップシーラ等が便利です。

鑑定書や付属品も一緒にしておきましょう。

買取業者は超音波洗浄機や高圧洗浄機を使って古銭の汚れを除去すると言われているものの、素人が真似をすると変色や変形の原因になるかも知れませんから、未研磨、未洗浄の状態で査定の依頼をするのが無難です。

 

まとめ

以上、昔のお金に関する情報をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。古銭の世界は奥が深く、ここでご紹介したもの以外にも価値のある古紙幣や硬貨はたくさんあります。

本記事を読んで古銭に興味を覚えたなら、ぜひご自身でも昔のお金に関する情報を調べてみてください。古いお金に対する見方が、大きく変わるかもしれませんよ。

 


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